第51回 サ ン デ ― 鑑 賞 会 終 了(御礼)

   ビックス・バイダーベック(Col) & フランキー・トランバウアー(Cメロディ・Sx)
                                

4.LP「ザ・ビックス・バイダーベック・ストーリー VOL.2:ビックス&トラム」
(コロンビア CL-508)‘27.2.4.
 シンギン・ザ・ブルース
(A-1)・・・・・・・・・・・3:05
(Col)B.バイダーベック、
(Cメロディ・Sx)フランキー・トランバウアー、(Tb)M.モール、(Cl)J.ドーシー、(As)ドグ・ライカー、(P)イッチ-・リスキン(G)エディ・ラング、(D)チョーンシー・モアハウス


                                   


ダウンロード (4)ダウンロード (5)                                                                                                                     




                                
                                
                                


画像上段
 『4.LP「ザ・ビックス・バイダーベック・ストーリー VOL.2:ビックス&トラム」(コロンビア CL-508)』
ダーク・カラーのセンターラベル(溝あり)・・・凡そ、90年前の録音にしては可なり良い音!

画像下段左 
 『Cメロディ・Sx(Asより小さめ)・・・フランキー・トランバウアーが好んで演奏していた楽器』

画像下段右
 『ポートレイト・イン・ジャズ』(新潮文庫)/村上春樹・和田誠著』表紙のイラストはビックス・バイダーベック。


 過日の鑑賞会には延べ12名様と多数お集まり戴き誠に有難うございました。いつもより古い年代のジャズが多くて退屈されたお客様もおられたのではないかと些か心苦しく存じております。
 がっ!僕、生来の偏屈極まる拘(こだわ)り、即ち、「古きを訪ね新しきを知る」の一端をちょこっと具現化した、言わば「労作(プログラム)であるのではないかなどと、臆面もない自画自賛の渦を受けて溺死かけているところですが・・・
 今は昔、この僕にだって確かに往来した筈の輝ける青春時代とやらも瞬く間に通り過ぎたと思いきや、浦島太郎宜しく、あっと言う間もなく「後期高齢(者)」などという、おどろおどろしいこと、この上ない響きを携える分水嶺を転げ落ちて早や、ほにゃらら年、老い先短い今日まで、随分長いこと飽きもせず色々なジャズを聴いてきたけど、やっぱ、ビックスの「シンギン・ザ・ブルース」は格別であると認識も新たに!
 
 無論、「シンギン・ザ・ブルース」でのビックスは素晴らしいけど、冒頭のフランキー・トランバウアーが奏でるCメロディ・Sxの爽やかで透明なサウンドが何とも堪らん。As奏者ポールデスモンドのアイドルは、てっきりフランキー・トランバウアーとばかり思っていたのに見事なカラ振り・・・レスター・ヤングこそがフランキー・トランバウアー命だったとは・・・
 従前、気が付かなかったことだけど、こうして、改めてフランキー・トランバウアーのCメロディ・Sxにじっくり耳を傾ける時、確かにレスター・ヤングのTsには、そこかしこに息衝く「トランバウアー」の存在を知り妙に嬉しくなる。
  
 何れにしても、トランバウアーのレコード(SP)は全部集め、くまなく愛聴。且つ、模倣・修練・研究に没頭をしながら、ふと、気が付けば、御案内の通り、一世を風靡。びっくり仰天な独自のTsスタイルを創造した「プレジ」って超偉いっ!!!
 *「プレジ」はプレジデント(大統領)の略称でレスター・ヤングのニック・ネーム・・・彼からレデイ・デイのニック・ネームを貰ったビリイ・ホリデイが贈った・・・という逸話がある。
 
 リーダーであるコルネットのビックスも然り、当時としては文字通りビックリするような斬新なスタイルを以って、ことごとく僕を納得させてくれるのである。色々な文献などによると、一説では、ビックス&サッチモ両者互いにその類まれなる力量に脱帽していたらしいのだが、白人・黒人の人種差別など諸般の事情で共演(録音)するに至らなかったのは誠に無念。
  
 当時、巷のトランペッターをして猫も杓子もサッチモ(スタイル)にうつつを抜かすが如き腑抜けな風潮をよそに、ビックスは徹頭徹尾無頓弱。人は人。俺は俺。彼のコルネット・スタイルは、おぎゃぁって生を受けた時から、否、元へ・・・胎内で既に完成していたのかも・・・前出のフランキー・トランバウアとて同様、どこか密やかで、つつましくも熱情際立つ、これが個性の煌めきこそ、日々加速する老いぼれを自認する僕をして、天高く馬肥ゆる一円玉天気の下、心からの万歳三唱をけし掛けるのである!
 
   際立つ個性・・・取り分けビックスの場合、ソロは言わずもがな、アンサンブルでも、一聴するや否や、即、ビックスと分かる、五月晴れを思わせる如き清々しく爽やかな独特のトーン&フレーズが否応なしに鼓膜の奥深く朗々と乱入してくるので悦楽浄土の世界で只一心に黙りこくるしか術はないのである・・・・・・僕は!(嗚呼、チカレタ!)

 しつこいようだけど、これがビックスの「シンギン・ザ・ブルース」・・・どなた様にも一度はお聴き願いたい選り抜きの逸品かと思のだが・・・


 以下、『ポートレイト・イン・ジャズ』(新潮文庫)/村上春樹・和田誠著』から2点引用。
(1)ビックスの偉大な才能を知るには、たった二曲を聴くだけで十分だ。
“Singin’ the Blues” と “I’m Comin’ Viginia” 。
素敵な演奏はほかにもいっぱいある。
しかし異能のサックス奏者フランキー・トランバウアーと組んだこの二曲を越える演奏は、どこにもない。
それは死や税金や潮の満干と同じくらい明瞭で動かしがたい真実である。
たった三分間の演奏の中に、宇宙がある。

(2)ビックスの音楽を耳にした人がおそらく最初に感じるのは、「この音楽は誰にも媚びていない」ということだろう。
コルネットの響きは奇妙なくらい自立的で、省察的でさえある。
ビックスがじっと見つめているのは、楽譜でも聴衆でもなく、生の深淵の中にひそむ密やかな音楽の芯のようなものだ。

 
 終わりに、蛇足を少々・・・
 ソファーに寝ころびながら、この小さな本を手に取り、そこに紹介されているレコードにじっくり耳を傾ける行為は僕にとっての数少ない至福の一時なのだが、御案内の通り、言葉を忘れ、配偶者であるこの僕のことさえも忘れて久しい不憫極まる寝たきりめんちょこちゃんの介護や自身のリハビリなど諸般の事情で、その「時間」が丸で無い!!!
 
 いつぞやも、ほざいた?けど、現行の一日24時間という枠組みを最低でも28時間へ延長するよう早急な法改正が何よりの急務!!!
 世間一般の非常識:そんなアホなこと、マジ考えてんのかよっ!
 ホンジなし僕の常識:コレシキノコト、アタリキヨッ!!!
 正規の手続き踏めないのならば、当地方で言う「だじゃぐ」とやらが横溢するお得意の「憲法解釈の変更」・・・即ち、「多数決」と言う美名のもと、絵に描いた如き「ごり押し」を以って当ったとしても、この際、一向にかましまへ~ん!

http://www.youtube.com/watch?v=0Ue9igC7flI















comment

管理者にだけ表示を許可する

No title

お疲れ様です。古きジャズも秋の夜長に酔いですね。
こちとらはスイングビルにはまっております。

No title

先日の鑑賞会はお疲れ様でした。
スイングビル・レーベルにはトミフラなど、一聴?場違いな?ミュージシャンも参加しているものもあり、しかもそれが実に良い塩梅にブレンドし、且つ、格調高い内容を形作っているかと思います・・・僕も、何枚か持ってるので、後で調べてみます。
10 | 2017/11 | 12
Su Mo Tu We Th Fr Sa
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
ジャズマニアな訪問者
プロフィール

秋田ジャズレコードマニアクラブ

Author:秋田ジャズレコードマニアクラブ
はじめまして!僕は秋田市在住のジャズ・キチ老人です!
高校3年の頃、1年後輩のちょっとなベニー・グッドマン・オタクに幻惑され、ジャズに興味を持ち始めました。
以来、ベニー・グッドマンのメモリーズ・オブ・ユーを皮切りに、いわゆるスイング・ジャズ(コンボ、オーケストラ)、ニューオリンズ・ジャズ(ブラス・バンド素敵!)、デキシー(シカゴ・スタイル、サンフランシスコ・スタイル、ニューヨーク・スタイルなど)、バップ、クール、ハード・バップ、新主流派(懐かしい響きね!)、ヴォーカルなどなど手当たり次第、様々なジャンルのジャズ及び周辺音楽に耳を染めてきましたが、ジャズって思いのほか間口が広く、奥が深いので一切飽きることがありません。
結果、何時しかジャズが手ぐすね引く甘美な泥沼にガバチョと嵌ってからに、ふと気が付けば下唇下3センチの危険水位まで迫る悦楽という名の波しぶきを受けて、あっぷあっぷ・・・嗚呼もう駄目ません。
変なプロフィールになってしまい誠に遺憾です!

Billie Holiday
When You're Smiling

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
ヤフオク (ジャズレコード一般)
検索バーに文字を入力すると出品されている物が表示されます。
RSSリンクの表示
検索フォーム
リンク