第53回サンデー鑑賞会・雑感(御礼2)

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        いわゆる超常現象&いわゆるモダンジャズの黎明
 
 例によって今一な解説を除けば、後は概ね絶好調裏?に終了を迎えた今鑑賞会ではなかったのか、などと、臆面もなく自画自賛乃至自惚れという名の大輪が乱れ咲く不謹慎な感慨らしきに耽った僕なのでしたが・・・

 ところで、個人として一番印象に残るのは画像左の10吋(エソリテイック・オリジナル25センチ)の盤・・・と言いたいところだが、それは少しばかり違う・・・というのも、正確には、この10吋(25センチ A面:スイング・トウ・バップ B面:ストンピン・アット・ザ・サヴォイ )盤を入手するより遥かに遠いその昔、日本で発売された画像右の30センチ盤なのである。
 この日本盤(30センチLP)は何度再発されたのか分からないけど僕の手元あるのは、画像右が示すように、やや特徴的ともいうべき同じ図柄の下記2枚である。

1枚目
ジャケット表「Charley Christian-Jazz Immortal Dizzy Gillespie-1941」
ジャケット裏「’64モダン・ジャズ名盤蒐集会第3回選定盤(2)」「 ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン~モダンジャズの黎明 」 GLOBE MJ7066(日本ビクター)解説:油井正一

 因みに、このレコードの画像は、かなり執拗にネットで検索したが遂に確保出来ず。
ところが、執念が実り、後日、ようやく検索に成功!末尾の画像(2枚)をご覧ください!

 収録曲
 
   A面 1.スイングからバップへ
     2.ストンピン・アット・ザ・サヴォイ        
     3.アップ・オン・デディズ・ヒル          
     (以上、 チャーリー・クリスチャン)           
                                  
    B面 1.スターダスト
    2.ケルアック
    3.スター・ダスト
     ( 以上、ディジー・ガレスピー)      
    4.ガイズ・ガット・ノゥー・ゴー
    5.リプス・フリップス
     (以上、 チャーリー・クリスチャン)

2枚目
ジャケット表「Charley Christian-Jazz Immortal Dizzy Gillespie-1941」
ジャケット裏「THE HARLREM JAZZ SCENE 1941」 YWー7581-EV(日本コロンビア '78)

 ジャケット裏の解説は英語。日本語解説(油井正一)は別途、ジャケットの中に収納しており、上記画像右はこのレコードらしい。
 収録曲・曲順は上記に同じ。

 
 この2枚のLP・・・ジャケット表の図柄や色合いは概ね同じであるものの文字やマーク、それにレコード・センター・ラベルやジャケット裏の解説は発売時期や発売元(レコード会社)の関係で、それなりに異なる。

 折しも、僕はジャケット裏の解説に決定的な違いを発見!
 即ち、1枚目のジャケット裏にのみ記された「’64モダン・ジャズ名盤蒐集会第3回選定盤(2)」「 ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン~モダンジャズの黎明 」(ビクター盤)の文言である。
 
 話は飛ぶが・・・後者2枚目コロンビア盤の解説(別添の形でジャケットの中に収納されている。解説は油井正一)によれば、~ジェリー・ニューマン(このレコードを録音したジャズ愛好家)自身がESOTERICというLP会社をつくり、10吋2枚に、このアルバムの内容をまとめあげた。やがてエソテリック社は原盤の全てをエヴェレスト社に売り、当時、エヴェレスト社と契約があった日本ビクターから1964年に出たことがある~(*これが1枚目に掲げたレコードを指す・・・かなり不鮮明ながら末尾のLP表画像最上部の中央からやや右側にエヴェレスト社のマークがある。)

 またまた話は飛ぶが・・・前者1枚目のレコード「’64モダン・ジャズ~・・・」 」を購入したのが1964年(昭和39年)。今から52年も前のことだ!ジャケット裏の解説(油井正一)下部に黒マジックインクで「KS M-8B」などと何やら記号めいた下手クソな文字が記されている。記号を解析するとKSは所有者である僕のイニシャル。Mはモダン・ジャズ。8は8枚目。Bはブラック(黒人)。  
 要すれば僕が入手した黒人による8枚目モダンジャズ・レコードと言うことになる。例えば10枚目の白人ジャズメンのモダンジャズレコードには「KS M-10W」と記される。
 昭和39年の時点で蒐集したモダンジャズ・レコードはM・W併せても精々20枚程。スイング、デキシー系を入れても50枚足らず。でも、このころに買い求めたレコードはどれもこれもが宝物。
 
 
 話し(記事)が、あちゃこちゃに飛び過ぎて収拾がつかなくなりつつあるが、ここら辺で軌道修正。
 即ち、本題「僕はジャケット裏の解説に決定的な違いを発見!」の件に戻ります!
 それでは参ります!
 宝物と言えば、既述の「’64モダン・ジャズ名盤蒐集会第3回選定盤(2)」『 ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン~モダンジャズの黎明 』 GLOBE MJ7066(日本ビクター)に対する愛着と執着は半端でない。
 何となれば、レコードに刻み込まれた音楽的内容に対する評価云々以前に僕を突き動かしたものがあったのだ。
「 ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン~モダンジャズの黎明 」の末尾を飾る「黎明」の漢字。如何にも謎めいて神々しい佇まいを滲ませる、これが二文字の正体や如何に?
 当時23歳という人生で初めて出逢ったこの「黎明」という文字・・・何て読むのか、どういう意味なのか、どう考えても分からん。分からないから一層気になって仕方がない。ソウメイ?ソウミョウ?まさか、ソウメン!? ????・・・
 くどいようだが、どう転んでも読めない。意味?逆立ちしても分かる筈がない。辞書で調べれば?そんなまどろっこしいことなんかやってられない、てか、辞書などという高尚なもの持っていない!
 それでどうした・・・・?
 
 この件(くだり)を思い起こせば、はらはらと胸が切なくなるのは朝飯前・・・52年前の昭和39年という、言わば半世紀余り前の、とてつもなく懐かしく、きらきらと中庸くらいに輝く前途が洋々と戯れる最良の時代へと一足飛びに立ち戻ってしまうからである。
 今は亡き、最愛の親父(おやじ)に尋ねたのだった。「これなんて読むのかな?・・・どういう意味なのかな?・・・」
 即答する親父。「れいめいって読むんだ、夜明けってところかな・・・」
 今年33回忌を迎えた親父。幼児期を含め、何時の時代にも終始、子煩悩を絵に描いたような優しい親父が発したさりげない返答。
 当時、親父は自宅近くにある従業員5,6名程の零細な製菓場で職人としてメリケンコ粉に塗れ日々黙々と働いていた。仕事と同じくらい酒と煙草が大好きな親父には、最終学歴が由緒正しい尋常小学校卒にも関わらず?何故か?活字が大好きであるという意外なA面ではなく一面があった。(うふふ・・・)

 後年になり、高村光太郎の「智恵子抄(ちえこしょう)」が親父の愛読書であるらしいことを知った・・・そのほか何かと読み漁っていたようだが、特に新聞には目がなく隅から隅まで舐め回すように読みふけるのが日常。そんな日常の中で着実に育まれた「読解力」がもたらしたと思しき前出の一件。僕は思わず「父さん、大したものだな・・・」と呟くように賞賛。以来、親父が俄かに誇らしく思え、一層、好きになったのだった・・・

 またまた脱線記事の気配濃厚につき修正へ向けてゴーッ!
 即ち、肝心の演奏内容はどうなのか?
 忘れもしない・・・こレコードを買った日、つまり昭和39年某日。期待に胸と鼻穴を膨らませた僕は、いそいそレコードへ針を落としたのだが、果たしてフェード・インしながら、これまで見たことも聴いたこと無いようなェレトリック・ギターが奏でる超常現象とも言うべき、その全貌が洪水となって鼓膜へ雪崩れ込んで来たのだった!やがてフェード・アウトしながら後ろ髪魅かれる想いを、くゆるせながら萎んで行く圧巻の渦・・・こんなすげぇジャズがあったのかっ!
 
結論!チャーリー・クリスチャンが奏でるェレトリック・ギターの余りにも甘美な世界に一発でノック・アウト。

 繰り返すけど、兎に角、これは一大事!素晴らしいにも程がある!何か分からないけど、しこたまやばいぞ、こいつはっ!丸で地下の奥底深くから、こんこん湧きだす清水のように、とどまることを知らぬ、どこかやるせなく斬新極まるなフレーズの襲来。
 切ない程、痛い程、熱いのだが、決して暴走することなく、演奏冒頭から、いとも軽々トランス状態を鷲掴みにすると、自由奔放、ひたすら黙々たんたんと己の世界を自在に羽ばたきながら僕の五臓六腑へ遮二無二押し入って来るのだった!
 
 マジな話、これはジャズ界の明治維新である。安穏から革新の時代へと大きく変貌する、いわばこうした過度期に於いて必然的に生じるマグマにも似た、とてつもなく衝撃的なジャズが携える甘美な毒牙の前に鈍重な僕の琴線は何のてらいもなくズタズタに引き裂かれたのでした・・・「モダン・ジャズの黎明(夜明け)」・・・・けだし名文句!超納得!万歳三唱!!!

 
 ところで、天下の名盤『 ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン~モダンジャズの黎明 』の冒頭を飾る「スイング・トウ・バップ」に纏(まつ)わるお粗末を一席・・・
 チャーリー・クリスチャンが爪弾くェレトリックギターの哀れな生贄となった僕のボデイ・アンド・ソウル・・・じっと目を閉じ首を横に振りながら、その歴史的名演に酔い知れていた折の事だ。感極まった僕は思わず「うわ~っ、すげえっ!キャッホー」などと我を忘れると、奇声?を発してスタンダップ!
 したっけしぇ、運わりいごどに、ついうっかり、コデ重いカートリッジを装備した安もののレコード・プレヤーの角っこさ、本のちょこっと軽ぐだどもよ、ガツンっ!て、しこたま膝をぶっつげでしまったわげ・・・
 したっけしぇ、モンクのピアノ・ソロ箇所で 「ガリッ!ジリッ!チリッ!・・・・・・・」って、フェード・アウトしながら、味わい深い糞ったれな雑音でもって8回もちゃちゃを入れられる羽目に・・・
 
 今を去ること52年前、チャーリー・クリスチャンが奏でる正に神ってるとしか言いようのないエレトリック・ギターの精髄がもたらした血圧と心拍数の急上昇という、のっぴきならぬ生理現象が故の失態とは申せ、レコードへ刻印されたキャッホーの傷跡が再生される度、あの頃の、くれぐれも懐かしく、宜しきだらけの、青春真っ只中へと、瞬時の内に誘ってくれるのである。
 
 閑話休題 僕は何故か、ジョー・ガイ(B.ホリデイのひも&ロープ&麻薬指南役&麻薬常習犯&麻薬密売人ETC・・・)のトランペットが愛しくてならないのだが・・・

 
終わりに・・・執念が実り、遂にみっけ!!!既述1枚目のLP画像!
画像、てかって見にくいって?・・・歴史的名盤だから光り輝いているんだ!後光が差しこんでいるから眩しいんだ!
http://www.youtube.com/watch?v=h6JU0Tx2siU                       
                                                                                                                                   
                                                                                                           










































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ジャズマニアな訪問者
プロフィール

秋田ジャズレコードマニアクラブ

Author:秋田ジャズレコードマニアクラブ
はじめまして!僕は秋田市在住のジャズ・キチ老人です!
高校3年の頃、1年後輩のちょっとなベニー・グッドマン・オタクに幻惑され、ジャズに興味を持ち始めました。
以来、ベニー・グッドマンのメモリーズ・オブ・ユーを皮切りに、いわゆるスイング・ジャズ(コンボ、オーケストラ)、ニューオリンズ・ジャズ(ブラス・バンド素敵!)、デキシー(シカゴ・スタイル、サンフランシスコ・スタイル、ニューヨーク・スタイルなど)、バップ、クール、ハード・バップ、新主流派(懐かしい響きね!)、ヴォーカルなどなど手当たり次第、様々なジャンルのジャズ及び周辺音楽に耳を染めてきましたが、ジャズって思いのほか間口が広く、奥が深いので一切飽きることがありません。
結果、何時しかジャズが手ぐすね引く甘美な泥沼にガバチョと嵌ってからに、ふと気が付けば下唇下3センチの危険水位まで迫る悦楽という名の波しぶきを受けて、あっぷあっぷ・・・嗚呼もう駄目ません。
変なプロフィールになってしまい誠に遺憾です!

Billie Holiday
When You're Smiling

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